こんにちは放射線技師の中西です。
東日本大震災以降テレビなどで放射線の単位の話が出てきたりしていますが、違いがよく解らないのではないでしょうか?
簡単に説明してみます。
・よく使用される単位
①Bq(ベクレル):放射能を表す単位
②Gy(グレイ):吸収線量を表す単位
③Sv(シーベルト):等価線量及び実効線量を表す単位
基本はこの3種類です。
もう少し説明していきます。
まず、Bq(ベクレル)から
①Bq(ベクレル)
放射線を出す能力(放射能)を表す単位です。放射性同位元素(放射性物質)が1秒間に何回放射性壊変を起こしたかを表します。1秒間に1回放射性壊変が起こると1Bqになります。
次はGy(グレイ)です。
②Gy(グレイ)
放射線は強いエネルギーを持っています。放射線が物質に当たった場合、エネルギーの一部は物質に与えられます。この時、物質1kgが放射線により1J(ジュール)のエネルギーを受けると1Gyになります。
最後はSv(シーベルト)です。シーベルトはテレビでもよく耳にするのではないでしょうか?
③Sv(シーベルト)
人の場合、放射線の種類や体の臓器によって放射線からの影響の受け方が異なります。そのため、放射線の人体への影響を放射線の種類によらず、発がん等のリスクを評価するために考えられたのがSv(シーベルト)です。これには等価線量と実効線量の2つの考え方があります。
等価線量や実効線量の話は次にしたいと思います。
整理しておくと
①Bq(ベクレル):放射線を出す能力(放射能)がBqです。
②Gy(グレイ):放射線のエネルギーが物質(人体)に吸収された量を表す単位がGyです。
③Sv(シーベルト):受けた放射線による影響の度合いを表す単位がSvです。放射線の人体への照射による将来の影響を評価するための単位です。放射線の安全管理のための指標として用いられます。また、環境放射線(自然放射線)の単位としても用いられます。
となります。Svはテレビなどでも耳にすると思いますので、参考にしていただけたらと思います。
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