こんにちは放射線技師の中西です。
前にも放射線検査の健康影響について書きましたが、今回は続きをしたいと思います。
前回、ほとんどの放射線検査は、放射線障害を心配するような大量の放射線を使用しません。放射線検査を行わないこといより病気の見逃し・病状の進行具合を把握できないことのほうが問題ですとお伝えしました。
放射線による障害は、大きく分類すると「確定的影響」と「確率的影響」に分けられます。
確定的影響
放射線障害の発生にしきい線量と呼ばれる値があり、その値以下では障害が発生しないと考えられています。(例,白内障になるしきい線量:2,000〜10,000mGy/1回)
胸部レントゲン撮影で約0.3mGy程度の線量なので、放射線障害がでるような線量とは程遠いことがわかります。
確率的影響
がんや白血病が確率的影響になりますが、100mSv以下の被ばく線量では障害の原因として断定できないと考えられています。
*しきい線量
しきい線量とは、個人の放射線感受性の違いを考慮し、放射線を浴びた集団の1%で放射線障害が認められる線量のことをいい、しきい線量を超えたからといって必ず放射線障害が発生するわけではありません。
最初にも書きましたが、ほとんどの放射線検査は放射線量が少なく放射線障害の発生に起因するような線量ではありません。病気の早期発見や早期治療のために安心して放射線検査を受けることをお勧めいたします。
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